休日の朝は、たまにこんな感じ。
私はイタリアとかスペインとか、地中海域が特に好きではあるが、そのあたりは「朝食」というほどのものがない。パンとコーヒーでおしまいだ。
のんびりゆっくりできる朝は、イングリッシュ・ブレックファーストもお気に入りだ。
どこのB&Bへ行ってもメニューは全く同じ。火が通ったトマト、たまご、ソーセージ、ポークビーンズ、が皿に乗っている。紅茶はたっぷりとポットに。
トーストは12枚切りだ。これは、普通には売っていないので、自家製パンを売るおいしいパン屋さんで、頼んで切ってもらう。
本当は、この板のようなトーストを立てかけるトーストスタンドがこの様式には欠かせない。
ロンドンでこの朝食を体験したとき、家に帰ったら早速真似しようとすっかりその気になっていた私は、アンティーク市、アンティークショップ、普通のキッチン用品売り場まで、あちこちトーストスタンドを探して回ったが、気に入ったのがなかった。デザインが気に入ってもでっかすぎたり、大きさが手ごろでも値段がすごかったり、日本に帰ったら売っていないことを知りながら、結局買わないで帰ってきてしまった。
だから私のイングリッシュ・ブレックファーストでは、トーストは寝ている。
2000年、イギリスに行くに当り読み漁った本の中に、朝食でのパンの役割りをこう評している本があった。
「トーストは、ジャムを食べるときにジャムをのせる『台』のようなものだ。」
なるほど。パンを食べるためにジャムがあるのではなく、ジャムを食べるためにパンがあるということか。そうか、これは「台」なんだ。
そのことに妙に納得した私は、私も、パンを台だと思ってポークビーンズやたまごを、そして時にはジャムをのせて食べることにしている。
さあ、今日はこのままのんびりしよう。