過分な仕事を放置して気にしないことを覚えた私は、今月からイタリア語の学習を再開しました。
ジローラモがやっていたころとはずいぶん様変わりしたNHKのイタリア語。
生徒役は
万田久子というエレガントさ。
ワインの飲み比べをして比較級の学習をする回などは、万田久子がワインを味わっているとくれば、土屋アンナや加藤ローサよりはぐっと説得力があるというもの。
今年の語学講座は大人を狙っているのか、フランス語は
知花くらら、ドイツ語は
原沙知絵、スペイン語は
片瀬那奈というキャスティング。
真面目に語学を学びたい人は、駆け出しや売り出し中のアイドルタレントでは満足できないことを、NHKはやっと気づいてくれたのでしょうか。
ところで、ちょっとおもしろいのは、イタリア文化会館主催の「写真コンクール」の紹介です。
テーマは日本の街にあふれるイタリア語の写真。
よい写真は10月にイタリア文化会館に展示されるみたいです。
イタリア文化会館の職員(イタリア人男性)に、別のイタリア人男性がインタビューする設定のコーナーでのこと。
ふたりは、日本ではよくイタリア語を見かけるけど、時々おかしなイタリア語がある、と話し、とあるイタ飯屋のメニューを例にとって説明してくれます。
たとえば、
"Tiramisú alla furutta congelato di stagione"というイタリア語の下には「季節のジェラートと果物のティラミス」と書いてありますが、彼らは
「これは間違いです。正しくはcongelatoではなくてcon il gelatoです。congelatoでは冷凍果物しいう意味になってしまいます。」と話していました。
「季節の冷凍果物のティラミス」となると、ティラミスにフローズンマンゴーでも添えてあるのか…。
だけど「季節のジェラートと果物のティラミス」っていう日本語もちょっとわかりにくいですねえ。
「季節のジェラート
と果物のティラミス」なのか「季節のジェラートと果物
のティラミス」なのか…。けど、「果物のティラミス」って意味わかんないから、季節のジェラートと果物が添えられたティラミスと理解してよいのでしょうか。けど、イタリア語で考えると果物のティラミスにジェラートが添えられているという意味になるような気がするけど…。
もうひとつは"Pappardelle al sugo di nonna" 「おばあちゃんのスープのパッパルデッレ」です。「おばあちゃんのスープ」というのは、いわゆる、「ステラおばさんのクッキー」みたいな、おばあちゃんが作ったスープという意味を持たせたいわけだけど、それには前置詞が大間違い。
「これはよくないですね。di nonnaではなくdella nonnaにしなくてはなりません。これではおばあちゃんの肉が入ったスープというような表現になってしまいます。」
「おばあちゃんを食べてはいけませんね。」
うおー、そりゃいけないでしょー。こわいなー。
というように、私たちが海外でおかしな日本語に面食らうように、イタリア人も日本でおかしなイタリア語に面食らうのですね。
そんなイタリア語の写真コンクールです。
ちょっと見に行きたいですね。おもしろそう。展示に解説がついていたら勉強にもなりそうです。