2001年、北イタリアの旅で
ミラノに滞在するにあたり、
スカラ座についての本を1冊読んだ。
すると、ミラノ市民とスカラ座の歴史、そしてイタリア統一への道というのが、思っていたよりずっとドラマチックで奥が深いことを知り、オペラを観てみたいな、と思った。
その後、最初に観たのはレニングラード国立歌劇場の来日公演、「
トスカ」。
それまで、オペラなんて、全然興味はなかったし、キンキン声を張り上げてわけわからないし馬鹿みたい、くらいに思っていた。
しかし、一度観てしまったら…。
私は
テノールの虜になってしまった。
テノールの歌声は、疲れた心をマッサージしてくれるような、不思議な力をもっている。
疲れた足や肩をマッサージしてもらうととても気持ちよくて、できることならずっとマッサージを続けて欲しいと思ってしまう。
それと同じように、テノールを聴いているととても気持ちよくて、いつまででも聴いていたいと思ってしまうのだ。
ちなみにソプラノはあまり好きではない。テノールだけのオペラがあればいいのに・・・なんて思ってしまう。
そこで、発見したのがテノール歌手のコンサートだ。
ジョゼッペ・サッバティーニはイタリア人。今、私がいちばん好きなテノール歌手だ。迫力がある上に表現力に優れていると思う。そしてちっともイイ男じゃないところがいい。親近感が湧く。
そんな彼のコンサートチケットを久しぶりにゲットすることができた。10月、横浜のみなとみらいホールだ。
だいたいクラシック系のこういうコンサートは早いと半年くらい前に売り出すので、「その頃私は何をしてるのか、生きてるかどうかさえわからないよ。」と思いながらとりあえず買うことになる。
ミラノのスカラ座から始まったオペラ・テノール熱なので、いまのところ鑑賞はイタリアオペラにほぼ限定されているが、そろそろドイツオペラも広げてみようか…という思いもある。