あけまして
おめでとうございます
今年もよろしくお願いいたします
結婚した時に用意した、とりあえずの箸を今まで使っていましたが、それも随分ハゲてきてしまいしたので、今年は新しい箸をおろして気分も新たに出発したいと思います。
生活が、また変わる年になりますので。
この箸、結婚祝いに、付き合いの長い患者さんからいただいたものです。ちょうど旅行に行ったから、お土産も兼ねてもついでだから、というような立て前でいただきました。
私たちは、患者さんからモノをもらってはいけない、と教育されていますが、時と場合によっては断るのは返って失礼にあたったり、患者さんの気持ちを踏みにじったりすることにもなりかねません。
基本的に、私は気持ちのこもったものは受け取るようにしています。
この患者さんは私よりも少し年上の女性でしたが、今はもうこの世にはおられません。最後は自宅で御主人に看取られました。前向きに、しっかりと、諦めずに、でも我武者羅にはならずに、自分の命を家族とともに生きた方でした。
「Aさん、今年この箸、おろして使わせてもらいますよ。」と、箸に向かって念じました。
果たして、漆塗りの箸がズボラな私に大切に扱えるのか?
職場の友人が、結婚祝いにお椀を贈りたいと申し出てくれたのに対し、いや、茶碗にしてくれとお願いした私ですが、仕事をやめる今年、自分へのプチ挑戦でもあります。この箸をたやすくダメにしてしまったら、Aさんの気持ちを軽んじることにもなりますし、できるだけ長く、大切に使いたいと、自信はないながら思うのです。
そんなふうに始まる2013年、今年もよろしくお願いいたします。