今朝は、もう出勤時には陽が高く強く射し、しかし空気は冷たく感じる。
大通りでエンジンをふかして通り過ぎた車から漂う排気ガスの臭いに脳みその奥が刺激される。
眠っていた記憶がよみがえる。
日射しは強いのに朝は肌寒くて排気ガスの臭いがする。
まぶしくて目を細め、着込んだカーディガンを前の方にきゅっとひっぱり、
足早にアスファルトの上を歩く。
昔…むかし…私はよくそんな空気の中に身を置いていた。
そう、あれは遠い夏、バルセロナ、そしてローマ…。
この頃になると、南欧の空が私を呼ぶ。
今年の冬は長かった。
北極圏内なんて行っちゃったから余計に冬の寒い印象が強い。
今年は冷夏みたいだし、今年の夏はきっとさらっと終わるんだろうな。