選手たちは開幕へ向けて、自分たちの本来のチームに合流した。
楽天の人気は岩隈のおかげで上がるんだろうし、あの一発をあびたマー君が、成長していく姿を見るのも楽しみだ。
イチローも人間だったことが証明されたけれど、イチローが打てなかったから優勝できた、という考え方も今になるとナルホドと思える。
というより、打てたらもっと楽に優勝できたんだと思うけど、打てなかったことで別の何かが必要になってチームが苦しみを克服しながら進化していったのが試合を重ねるごとに感じとれた。
私の中ではMVPは青木。
あのセーフティバントは忘れられない。
「なんとかしてやる」と思った時、なんとかするために今の自分にできること、というのを正確に導き出すためには、周囲の状況を把握する能力が必要だ。
青木はどこかの番組のインタビューで、ピッチャーとファーストの守備の動きを見て、あのバントがいつかできると思っていた、と話していた。
あのバントはただの苦し紛れではない。
決勝戦はみんな釘付けだった。
どこの部屋に行ってもテレビがついてるから細切れに途中経過を把握できたし、
最後はみんなしてロビーのテレビでダルビッシュが最後のバッターを打ち取るのを固唾をのんで見守った。
人を元気にする、って、やっぱりステキなことだと思う。
学びの大きなイベントだった。
日本が二連覇を決めた後、新橋のサラリーマンがインタビューに応えて言っていた。
「明日から何を楽しみに生きていけばいいんだろう…」
まだまだ余韻でしばらく楽しめますよ。
間もなくシーズンも始まりますから。今年はプロ野球人気も盛り上がるんじゃないですかね。